
Cocco主演、塚本晋也監督、映画『KOTOKO』観てきたよー。
一応ネタバレは避けつつ雑感のようなものを。
この映画は「世界がふたつに見える」女性、琴子が主人公。
単にものが分裂して見えるだけではなく。
相手からの善意が悪意に、やさしさが暴力に、というふうに歪んだ形で見えてしまうという厄介なもので・・・
傍から見れば他愛ない世間話のやりとりさえも主人公には悪意のある攻撃に見えてしまう。
シングルマザーでもある琴子はその疾患を抱えながら、息子の大二郎を1人で守っていかなくてはならない。
大事なものを守ろうとするほど傷つき、傷ついたぶんだけ自分も他の何かを傷つけてしまう。
そして主人公の琴子は独りでいることを望んで、かわりに世界とのつながりを確認するため手首を切りつけている。
そんな、社会的にも、肉体的にも、精神的にも、「弱いもの」であるがゆえの戦いという話に映ったなあ。
そして「世界がふたつに見える」という設定だけれども。
これはなにも特別なことではなく、例えば何気なく発した言葉が自分の意図しないところで近くの誰かを深く傷つけたりというのは頻繁に起き得る悲劇で。
それはどうしたって完全には防ぎようが無いけどやっぱりつらい。
真綿で絞め殺されそうなそんな構図に、なぜかCoccoの曲タイトルにもある「白い狂気」という言葉が浮かんできたけれど。
いっけん純粋で綺麗な愛情の中にも、実は色々な不純物が浮かんでいて・・・
それは自分以外の誰かから見たらやっぱり狂気と同種のものなんだろうなあと思ったり。
そんな雑感でした。
内容はかなりキツいものを想像していたせいか、正視に耐えないというほどの凄惨さはなかったので一安心。
リストカットや流血描写、突然の叫び声、などに抵抗あるひとは観ないほうがいいと思うけどね。
Coccoさんの演技は想像していたより良かったです。
というより、ほとんど“素”のCoccoを見ているような感覚すね。
これは作品のコンセプトが合っていることと、あとはやっぱり撮り方が上手いんだろうなあと。
歌うシーンもさほど多くはないけれどあります。
あまり予算はかかっていないようで、限られた予算内でやりくりされた映像がむしろいい空気を生み出してますね。
小道具の用意もCoccoさんが手がけていたり、琴子の服装にも本人の私服的なものが多く使われているということで、Coccoさんのパーソナルな部分が好きな人は特に楽しめそう。
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